カタライザ会員様企画『語らいの夕べ2』開催のご報告
カタライザ会員様企画『語らいの夕べ2』開催のご報告
ご報告が遅くなりましたが、6月27日に『第2回語らいの夕べ―備中神楽―』を開催いたしました。『語らいの夕べ』は、当館をご支援くださっているカタライザ会員の方々を対象とした企画で、前回のピアノサロンコンサートに続き、2回目の開催となります。
今回は、備中神楽倉敷社さんにお越しいただき、演舞のご披露とクロストークの2部構成でお楽しみいただきました。

備中神楽は、岡山県の備中地方に伝わる伝統芸能。『古事記』や『日本書紀』に出てくるさまざまな神々が演舞に登場します。神様と人々が一緒に楽しみ、五穀豊穣や家内安全を祈ることを目的に、江戸時代に考案されたといわれています。


いつもの大原邸に、何やら神聖な空気が漂っております。

まずは、大原家に祀ってある神棚へ向かってご挨拶。

演舞が始まりました。最初は「榊舞」です。
神楽の最初に行われる祓い清めの重要な儀式舞であり、会場や参加者の皆さまを清めていただきました。演舞者は仙田大樹さんです。

続いて「導き舞」。
猿田彦命の由来や神話の背景を説明する、神楽舞の基本の型となる一人舞だそうです。演舞者は白神敏昭さん。倉敷社の副会長でもいらっしゃいます。

そして、猿田彦の舞。
猿田彦は、天照大御神の孫・瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)が地上へ降りる際、道を先導した神様で、現代では「開運」の神様として親しまれています。ご覧のとおり、神仏習合の過程で天狗のモデルともいわれています。左で舞っているのは、若干4歳の小さな猿田彦。次世代後継者が育っているのですね。会場の皆さまからも温かな拍手が送られていました。
だんだんと演舞は佳境へと進みます。

「両神の舞」
経津主命(フツヌシノミコト)と武甕槌命(タケミカヅチノミコト)の二柱の神が力強く舞う演目で、「国譲り」の場面での激しい合戦が見どころです。

さぁ、お出ましになりました。「大国主命の舞」。
天照大御神の命を受けた使者とのやりとりや、国を治め固めていく過程が描かれた、演劇性の高い舞です。
大国主命は「大黒さん」とも同一視され、演舞でも福の神として登場しています。

会場でも福のタネ(お菓子)がまかれました。お福分け、ありがたや、ありがたや。

大国主命の息子である事代主命(コトシロヌシノミコト)による舞へと続きます。
事代主命は「恵比寿さん」です。美保の岬で穏やかに海を眺め、船を浮かべて鯛などの魚釣りを楽しむ様子が軽やかに舞われます。
この日の演舞はここまでとなりましたが、「続きが見たい!」と思わせてくれる厳かな中にもユーモアのある楽しい舞をご覧いただくことができました。
今回舞っていただいた倉敷社の皆さまは、ご覧のとおり若手の神楽師ばかり。旧い伝統が次世代に承継されていることが何より頼もしいですね。
そんなわけで、第2部では若手後継者たちによるクロストーク。神楽師の白神氏と仙田氏に再びご登場いただきました。トークのお相手は、公益財団法人大原芸術財団理事の大原碩人(ヒロト)氏です。

大原氏からは、神楽を受け継ぐことによる価値や自身の生き方、今後の展望などが質問されました。
「備中神楽を通じて礼儀や身の周りを整えることの大切さをあらためて学んだ」という白神さん。当たり前のことがなかなかできていない・・ということはよくありますよね。
芸事を通じて、あらためて自身を律することができる機会を得ていらっしゃるからか、お二方ともお若いのにとても落ち着いていらっしゃり、私たちも思わず背筋が伸びる思いが致しました。
伝統文化を守り、次の世代へ育てていくには、今のくらしに合わせた工夫、そして地域や社会全体での支援が必要ですね。そして、形を残すだけでなく、人が集まる仕組みをつくることが大切であることも感じております。
今後もこのような企画を引き続き考えてまいりたいと存じます。
備中神楽倉敷社の皆さまのご活躍とご発展も心より祈念いたします。
ありがとうございました。
▼備中神楽倉敷社 公式インスタグラム
https://www.instagram.com/kagura__kurashikisya/
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